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新型コロナワクチンQ&A

Q1 新型コロナワクチンを打つと不妊になりませんか。

日本で使用されているいずれの新型コロナワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ)にも、不妊の原因になるという科学的な根拠はありません。排卵と妊娠は、脳や卵巣で作られるホルモンによってコントロールされています。これら3種の新型コロナワクチンには、排卵や妊娠に直接作用する成分や、卵巣や子宮に影響を与える成分は含まれていません。また、臨床試験で新型コロナワクチンの接種を受けたグループと偽ワクチン(プラセボ)の接種を受けたグループの比較から、どちらのグループでも同程度の割合の女性が妊娠していたことが確認されています。

SNSなどで「新型コロナワクチンを接種すると不妊になる」という説が唱えられていた理由の1つは、受精卵が着床する際に重要な役割を担う「syncytin-1(シンシチン-ワン)」というたんぱく質と、新型コロナウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」が似ているから、ということだったようです。新型コロナワクチンを接種すると、体内でウイルスのスパイクたんぱく質に結合する抗体が作られます。その抗体がウイルスと間違えてsyncytin-1に結合し、その結果、着床不全が起こって不妊になるのではないか、というわけです。

しかしこの説はすでに否定されています。新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質とsyncytin-1の化学的な類似性は高くなく、新型コロナワクチン接種後に体内で作られた抗体はsyncytin-1に結合しなかったと報告されているのです。

なお、新型コロナワクチンには男性の生殖機能に影響を与える成分も含まれていません。ワクチン接種が男性の不妊の原因になるという科学的な根拠もないということです。

Q2 1、2回目とは違うメーカーの新型コロナワクチンをブースター接種で打っても大丈夫ですか。

日本では、1、2回目に接種した新型コロナワクチンとは異なるワクチンをブースター接種で打つこと(交互接種)も認められています。つまり、1、2回目の接種でモデルナのワクチンを打った人が、ブースター接種でファイザーのワクチンを選ぶこともできます。

交互接種の安全性については、1、2回目と同じワクチンを打つ場合と差はないと考えられています。効果についてはむしろ1、2回目と違うワクチンを打つ方が、同じワクチンを打つよりも、体内にできる抗体(中和抗体)の量がやや多くなるとの海外の研究報告もあります(図参照)。

米国では、mRNAワクチン(ファイザー、モデルナのどちらか)を初回接種した人については、3種(ファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン)のうちのどれかを選んでブースター接種を受けることが認められています。

米国以外の国では、ブースター接種としてmRNAワクチン(ファイザー、モデルナ)を使用するよう推奨している国が多いです。英国、ドイツ、カナダでは1、2回目に接種したワクチンの種類にかかわらず、ブースター接種にはmRNAワクチンを使用することを推奨しています。フランスはファイザーのワクチンのみをブースター接種で使用可能としています。


このコーナーでは、新型コロナウイルスワクチンと治療薬に関するQ&Aを毎週2題ずつ掲載していきます。
Q&Aは電子書籍『新たなギモンに日米欧の医師らが総力回答! 新型コロナワクチン・治療薬 最新Q&A50』からの転載です。


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